【SaaS業界】転職で失敗しない企業選びのポイントとは?|現役CSがプロダクト・組織・文化を徹底解説

選択肢

こんにちは!さくおです。

SaaS業界って気になるけれど、正直「企業選びがむずかしい…」と感じませんか?

一見どの企業も似ているように見えるのですが、

中に入ってしまうと “会社ごとに完全に別物” です。

  • プロダクトの強さ

  • ターゲット市場(バーティカル/ホリゾンタル)

  • 組織フェーズ(スタートアップ/メガベンチャー/上場)

  • CSチームの成熟度

  • 給与・働き方・カルチャー

これらがひとつ変わるだけで、

あなたの“転職後の満足度”は大きく変わります。

私は日系メガベンチャーのホリゾンタルSaaSに転職して1年ですが、

「転職前にもっと深く見ておくべきだったポイント」もあれば、

「これは選んで大正解だった」という気づきもありました。

この記事では、SaaS業界で失敗しないための

“企業選びのポイント” を、現役CSの視点から解説します。

この記事の信頼性

✔︎ 広告業界から未経験でIT企業へ転職し、現在はメガベンチャーで現役カスタマーサクセス職
✔︎ 月70時間だった残業を20時間に削減し、時間単価は1.2倍にアップ

こんな方におすすめ
  • 似たようなSaaS企業が多くて企業の優先順位がつけられない
  • 企業選びで失敗したくない
  • IT業界やSaaS企業への転職に興味がある

※本サイトで紹介している商品・サービス等の外部リンクには、アフィリエイト広告が含まれる場合があります。
目次

まず知っておきたいSaaS業界の“前提”

SaaS

SaaS業界は、この数年で一気に存在感を増しています。私自身、転職活動を始めた時にまず驚いたのが「どの企業もめちゃくちゃ採用している!」ということでした。とくに営業職やカスタマーサクセス職は、未経験でも積極的に受け入れる企業が非常に多い印象です。

ではなぜ、ここまでSaaS業界は“伸びている”のでしょうか?

そして、なぜこれほどまでに“人材を欲している”のでしょうか?

まずは、この背景をしっかり押さえておくことが、企業選びの成功につながります。


■ SaaS市場は右肩上がりで成長中

SaaSの市場規模は、日本でも世界でも継続して成長している業界になります。

たとえば、富士キメラ総研『ソフトウエアビジネス新市場』 によると、日本のクラウド市場は

2018年:1兆8,323億円 → 2025年:3兆1,536億円規模へ成長

すると予測されています。

引用元:https://www.fuji-kimera.com/

さらに世界に目を向けると、Gartner(ガートナー) のレポートでは、

世界のSaaS市場規模は2022年に“1,678億ドル”とされています。

毎年10%以上で拡大しており、他のIT領域よりも高い成長率です。

引用元:https://www.gartner.com/

つまり、SaaSは 「これから縮む可能性が低い産業」 と言えます。


SaaSが伸び続ける理由①:導入ハードルの低さ

SaaSが急速に普及した最大の理由は 「導入しやすさ」 にあります。

  • サーバー不要(オンプレミス不要)

  • 初期費用が安い

  • 毎月のサブスクで利用可能

  • 常に最新版の機能を使える

昔は「システム導入=大規模プロジェクト」のイメージがありましたが、

今の企業はわずか数万円〜数十万円でスタート可能です。

私の働く人事労務SaaSでも、営業の方が言うのは

「最近は“とりあえず無料トライアルを触ってみる”企業が本当に増えた」ということ。

この“気軽さ”こそ、SaaS普及の大きな原動力です。


SaaSが伸び続ける理由②:DX(デジタル化)の波が止まらない

コロナ以降、日本の企業はこれまで以上に 「デジタル化しないと生き残れない」 状況になりました。

  • リモートワーク導入

  • 紙・ハンコ文化の見直し

  • 人手不足で業務効率化が必須

  • 法改正(電子帳簿保存法・働き方改革)に対応

これらが後押しとなり、SaaSの導入が一気に加速しています。

特にあなたが働く 人事労務領域は法改正が多く、企業が避けて通れない部分 なので、今後も市場が伸びていく分野です。


SaaSが伸び続ける理由③:AIとの相性が抜群

SaaSは「クラウド上に大量のデータが蓄積される」構造なので、

AIと組み合わせることで圧倒的に価値が伸びます。

  • 予測分析(離職率予測など)

  • 自動文章生成(メール・レポート)

  • 最適なタイミングでのアラート

  • 利用データからのパーソナライズ支援

実際に、私の会社でもAI機能のアップデートが増えてきており、

「同じ人数でも前より多くのお客様を支援できるようになった」と感じます。

つまりAIの進歩とともに、

SaaS業界全体の価値・市場規模・求人数はさらに増える 可能性が高いです。


SaaS業界が転職市場での“売り手市場感”が続く理由

SaaS企業が積極採用している理由は、とてもシンプルです。

市場が成長していて、人が足りない

SaaS企業がプロダクトを拡大させるためには…

  • インサイドセールス

  • フィールドセールス

  • カスタマーサクセス

  • サポート

  • マーケティング

など、分業体制で多くのポジションが必要です。

特に 「営業」「カスタマーサクセス」 の募集は常に多く、

未経験採用の枠も大きめに確保されています。

SaaS経験者が市場全体で不足している

IT業界自体が人手不足ですが、その中でも「SaaS経験者」は特に希少です。

あなたも転職前に感じたかもしれませんが、

“前職がSaaS”という人はまだそこまで多くありません。

だからこそ 異業界からの転職が歓迎されやすい のが現状です。

企業フェーズによっては、採用スピードが早い

スタートアップやメガベンチャーは、

  • プロダクト改善

  • 新規事業

  • 顧客基盤の拡大

これらを一気に進めるために、

「一刻も早く人を増やしたい」という事情があります。

実際に私も、応募から内定まで1〜2週間の企業が多く、

想像以上のスピード感に驚きました。


プロダクト】で選ぶ

アプリケーション

SaaS企業を選ぶとき、私の経験上 「どのプロダクトを扱う会社か」 は最重要ポイントです。

というのも、SaaSというのは「プロダクト=事業そのもの」であり、その質や成長性が働きやすさ・キャリアの伸び・年収レンジに、ダイレクトに影響するからです。

ここでは、未経験からSaaS企業へ転職を考える人が、絶対に押さえておくべき「プロダクトを見る視点」をわかりやすくまとめていきます。


バーティカル/ホリゾンタルの違いと、人材の向き不向き

SaaS業界には、主に以下の2種類のプロダクトがあります。

種類 ターゲット 特徴 向いている人のタイプ
バーティカルSaaS 業界特化(医療・美容・建設など) 深い業務理解が必要。導入支援が重め。 専門性を深めたい人/特定業界に興味がある人
ホリゾンタルSaaS 全業界(勤怠、会計、契約書ツール等) 市場規模が大きく、機能改善スピードが速い。 幅広い企業を支援したい人/抽象化が得意な人

私自身はホリゾンタル(人事労務SaaS)のCSですが、入社前は

「業界知識がなくてもいけるのかな…」

と不安でした。

ただ実際に働いてみると、業界横断でクライアントが多いため、

“抽象化して考える力”“課題を構造化する力” が自然と鍛えられました。

逆に、特定業界に強い関心があって、深く入り込みたい人はバーティカルSaaSのほうが成長しやすいです。

どちらが良い・悪いではなく、

「あなたの強みが活きるフィールドか?」

という視点が大切です。

https://cs-tenshoku.com/vertical-and-horizontal/


初心者こそ、プロダクト理解がしやすい会社を選ぶべき理由

未経験でSaaSに飛び込むなら、

“プロダクトの理解しやすさ”は最重要ポイントのひとつ です。

理由はシンプルで、

プロダクトが分かりにくいと、オンボーディングで苦労し続けるから。

  • 設定が複雑

  • UIが分かりづらい

  • 機能が多すぎて覚えきれない

  • ドキュメントが整備されていない

こういう企業に入ると、

「プロダクトの理解」だけで疲弊し、肝心のCS成果が出しにくい環境になってしまいます。

逆に、初心者でも理解しやすいプロダクトを扱っている企業は、

  • 研修が体系化されている

  • プロダクト思想が明確

  • UI/UXが良い

  • 単純機能から複雑機能へ段階的に理解できる

こうした特徴があり、CSとして成長しやすいです。

私が実際に転職活動したときも、

「自分が使ってみてシンプルで分かりやすいか」

を必ずチェックしていました。

これはIT未経験者こそ外してはいけないポイントです。


市場の成長性は「プロダクトが解決したい課題」で決まる

SaaSの成長性は、

「どれほど大きな課題を解決しているか」

でほぼ決まります。

例えば、人事労務はどの会社にも絶対ある機能で、市場規模も非常に大きい。

一方、医療や建設などは業界特化で、深さはあるけど横展開はしにくい。

経済産業省(METI)の調査でも、

日本のクラウド市場は2025年には約2.4兆円規模に成長すると予測

されています。
(※出典:経済産業省「国内クラウドサービス市場の動向」2022)

さらに IDC Japan のレポートでは、

国内SaaS市場は2021~2025年の年平均成長率(CAGR)12.5%

と非常に高い伸びが続く見込みです。
(※出典:IDC Japan「国内パブリッククラウドサービス市場予測」2022)

つまり、

「どれくらい解決すべき課題が大きいか?」

「顧客数にどれだけ上限があるか?」


これが成長性に直結するということです。


競合比較(誰と戦っている企業なのか)をどう判断する?

プロダクトを選ぶときは、

「その会社が誰と戦っているか」

を必ず見てください。

競合が強すぎるとシェア獲得が難しい。

逆に、レガシーな業界を攻めるなら伸びしろが大きい。

チェックポイントはこちら:

  • 同じ領域で一番強い企業はどこ?

  • シェア1位の理由は?

  • 逆に弱い企業の共通点は?

  • 検索クエリ(例:勤怠管理ツール 比較)で上位に出ているか?

  • 比較サイトでどのポジションにいる?

私も転職活動中は、以下のように考えていました。

  • シェア1位の企業は安定性が高く、プロダクト品質が強い

  • 2〜3位の企業は急成長しており、キャリアチャンスが大きい

  • 4位以下でも、尖った価値を持つ企業は伸びる余地大

結局、「誰と戦っているか」を知ることで、

その会社の未来の伸び方が見えてくる

ということです。


私が転職時に実際に見ていたプロダクト基準

私がSaaSに転職するとき、最終的に企業を絞り込んだのは以下の視点でした。

  • 自分が実際に触ってみて「理解しやすい」と思えたか

  • 競合に対して明確な強みがあるか

  • 市場規模が大きく、今後も伸びるか

  • 自分のキャリアに役立つ“汎用性のあるスキル”が身につくか

特にホリゾンタルSaaSは、どの企業でも使われる領域なので、

キャリアの汎用性が高い のは大きなメリットです。

実際今、私が日々感じているのは

「人事労務はすべての企業に存在する課題で、なくならない領域」

という安心感です。


組織構造】で選ぶ

IT

SaaS企業を選ぶとき、意外と見落とされがちなのが「企業のフェーズ(成長段階)」です。

同じSaaS業界でも、スタートアップ・メガベンチャー・上場企業では、働き方も、仕事の進め方も、求められるスキルも大きく異なります。

私自身も転職活動中、プロダクトだけでなく「企業フェーズ」によって働き方が全く違うことを知り、考え方がガラッと変わりました。

ここでは、それぞれのフェーズの特徴と、CSとして働くうえでの向き不向きを整理していきます。


スタートアップ:圧倒的な成長と“何でもやる”環境

スタートアップは、まだ組織も仕組みも整っていないことがほとんどです。

良くも悪くも「カオス」が日常で、1人が複数の役割を担うことも珍しくありません。

<特徴>

  • 仕組みが未整備で、整えるところから参加できる

  • CS・営業・ISの区切りが曖昧なことも多い

  • “激務”になりやすいが、その分スキルの伸びも早い

  • 意思決定が速く、裁量が大きい

<向いている人>

  • 0→1のフェーズが好き

  • とにかく成長スピードを高めたい

  • プロダクトづくりにも関わりたい

逆に、「落ち着いた環境でスキルを積みたい」という人にとっては、想像以上にハードかもしれません。


メガベンチャー:仕組みが整いながら成長も感じられる“バランス型”

私が選んだのが、このメガベンチャーのフェーズです。

理由はシンプルで、仕組みがある程度整っていながら、まだ伸びしろも感じられるバランスが魅力的だったからです。

<特徴>

  • CS・営業・ISなど役割分担が明確

  • 業務フローが整っていて、未経験でもキャッチアップしやすい

  • 研修制度もそこそこあり、安心してスキルを伸ばせる

  • ただし成長スピードは速く、変化も多い

<私がメガベンチャーを選んだ理由>

  • ゼロから環境を整えるより、既に存在する仕組みの中で力を発揮したかった

  • とはいえ“安定しすぎて成長しない”環境は避けたかった

  • IT初心者でもキャッチアップできる土台が欲しかった

  • CS・営業・ISの分業が明確で、役割期待がわかりやすかった

実際に働いてみると、

「仕組みがある安心感」 × 「変化が多いワクワク感」

がちょうどよく、私にはとても合っていました。

SaaS未経験であれば、メガベンチャーはかなりおすすめできます。


上場企業:安定性が高く、制度も育ちきっている“整った環境”

一方で、上場企業のSaaSはさらに仕組みが整っていて、

“今ある仕組みをどれだけ高めるか” が仕事の中心になります。

<特徴>

  • ワークライフバランスが整っている企業が多い

  • 研修・教育制度が手厚い

  • プロセスが細かく決まっている

  • 大きな組織の中での「部分最適」の仕事が増えがち

<向いている人>

  • 安定志向

  • ワークライフバランスを大切にしたい

  • 明確な業務フローの中で働きたい

上場企業は環境としては非常に魅力的ですが、

「変化が少なく、ルールの中で働くイメージ」が強いので、SaaS業界のダイナミックな変化を求める人には物足りない場合があります。


企業フェーズで“激務かどうか”はほぼ決まる

よく「SaaSのCSって激務なの?」と聞かれますが、

答えは“企業フェーズによる” が正しいです。

  • スタートアップ → 激務寄り

  • メガベンチャー → ほどよく忙しい

  • 上場企業 → 落ち着いている傾向

もちろん例外はありますが、フェーズで働き方は大きく変わります。

特にCSは顧客対応が中心なので、組織の“余白”がどれくらいあるかで負荷が変わります。


どのフェーズを選ぶかでキャリアの伸び方も変わる

  • とにかく経験を積んで市場価値を上げたい → スタートアップ

  • バランスよく成長と働きやすさを両立したい → メガベンチャー

  • 安定した環境で専門性を磨きたい → 上場企業

あなたがどんなキャリアを歩みたいかで、最適なフェーズは変わります。

より詳しく知りたい人はこちらの記事も参考にしてみてください。

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カスタマーサクセス組織の成熟度】で選ぶ

カスタマーサクセス

SaaS企業を選ぶうえで、意外と見落とされがちなのが 「カスタマーサクセス組織の成熟度」 です。

同じ“CS”という職種でも、会社によってやることも、求められるスタンスも、成長しやすさも大きく変わります。

私は人事労務系のホリゾンタルSaaSに所属していますが、入社してみて感じたのは 「同じSaaSでもCSの役割ってこんなに違うんだ……!」 ということでした。

転職活動のときはあまり意識していなかったポイントですが、今振り返ると 企業選びではかなり大事な判断軸だな と感じています。

ここでは、CS組織を見るときに必ず押さえておくべき 3つのポイント を紹介します。


オンボーディング / アダプション / エキスパンションの分業はあるか

CS組織の成熟度を知りたいなら、最初にチェックするべきは

「3つの役割が分業されているか」 です。

  • オンボーディング:導入支援。初期設定や業務フローの構築を伴走。

  • アダプション:定着支援。顧客が日常的に使い続けられる状態をつくる。

  • エキスパンション:拡大支援。アップセル・クロスセルなどの提案。

成熟した企業ほど、この3つがある程度きれいに分かれています。

逆にいうと、まだ整備されていない会社では 1人のCSが全部担当するケースも珍しくありません

もちろん「全部触れるからこそ成長が早い」というメリットもありますが、

  • 役割が曖昧

  • 社内連携が属人的

  • 業務負荷が読みにくい

    という課題も起きやすくなります。

特に未経験からCSを目指す人ほど、

自分がどの領域を担当するのかが明確な会社 を選ぶと働きやすいです。


KPI(チャーン率、NPS、アップセル率)が整備されているか

次に、ぜひチェックしてほしいのが KPI(評価指標)がどれだけ整備されているか です。

成熟したCS組織は、以下のような指標がしっかり管理されています。

  • チャーン率(解約率)

  • NPS(顧客ロイヤルティ)

  • アップセル率 / クロスセル率

  • オンボーディング完了率

  • アクティブ率(利用状況)

こうした数字が整っている企業は、

「何が成功で、何が改善すべきか」を定義できている会社 です。

逆に言えば、KPIが曖昧な会社は、

  • 何を目指せばいいか分からない

  • 評価が感覚的になる

  • チームによって運用がバラバラ

    になりがちです。

私が所属している会社は、NPSやチャーン率の改善をかなり重視しているため、数字を元にした議論が進めやすく、「感覚ではなく事実で会話できる」点がとても働きやすいと感じています。


評価制度が属人的か、データドリブンか

CSの働き方を一番左右するのが 評価制度 です。

たとえば、同じ“顧客対応”の仕事でも、

  • 属人的な評価

     上司の主観で決まる

     「対応が丁寧だったからOK」「頑張ってたから高評価」など曖昧になる

  • データドリブンの評価

     KPIの達成度・プロセスの質・顧客価値への貢献で判断

     誰が見ても公平で、成長しやすい

この違いは、入社したあとのキャリアにも大きく影響します。

SaaS企業は基本的にデータを重視しますが、

実際に現場へ行くと、まだ「属人化」している会社は多いです。

特にスタートアップは制度が未整備なことが多いので、

「評価は具体的にどう決まりますか?」

と面接で必ず確認しておくことをおすすめします。

私自身、転職活動中に複数社の面接を受けましたが、

企業によって評価制度の温度感が全く違いました。

結果的に、

「数字とプロセスで評価される会社」 を選んだおかげで、納得感を持って働けています。


CS組織の成熟度が高い企業で働くメリット

成熟しているCS組織には、こんな魅力があります。

  • 業務が整理されていて働きやすい

  • ロールモデルが多い

  • KPIが明確なので成長しやすい

  • キャリアパスが描きやすい

  • チーム連携が滑らか

逆に、未成熟なCS組織では、

「混乱を楽しめる人」 でないとしんどく感じることもあります。

だからこそ、転職活動のときは

“会社の組織フェーズが自分に合っているか”

をしっかり見極めてほしいと思っています。


企業文化とマネジメント】で選ぶ

カスタマーサクセス

SaaS業界は「プロダクトが強ければOK」と思われがちですが、

実際に働くと “人と文化で伸びる業界” だと痛感します。

どれだけ優秀なプロダクトでも、組織文化やマネジメントが崩れてしまうと、CSは疲弊し、結果的にサービスの質も落ちてしまうからです。

私自身、メガベンチャーへ転職して一番驚いたのは、文化の成熟度が働きやすさに直結していたこと

逆に、文化の合わない会社に入ってしまった友人は、早期離職につながっていました。

転職サイトには載っていない、“現場で効く企業選びの軸”として、ここでは 企業文化とマネジメントの見極め方 を深掘りしていきます!


企業文化は「働きやすさ」も「成長スピード」も左右する

SaaS企業は、組織のスピードが速く、プロジェクトや体制の変更も珍しくありません。

だからこそ、文化が整っているか、メンバー同士が価値観を共有できているかが非常に大切になります。

特に見るべき文化のポイントは次のとおりです。

心理的安全性があるか?

意見が言い合えるか、ミスを共有できるか、改善を提案しやすいか。

CSは顧客のリアルな意見を拾う仕事なので、社内に“本音が言える空気”がないと改善が止まります。

オープンコミュニケーションか?

SaaS企業はスピードが命。

情報共有が遅いと顧客対応の質が落ちてしまうので、チャット文化や会議の透明性は超重要。

バリュー(行動指針)が形骸化していないか?

多くの企業にバリューはありますが、

“実際に現場で使われているかどうか” が判断基準です。

私が転職したときも、面接官が自然とバリューを口にしていたり、

1on1でバリューをベースに振り返りしていたことから、

「あ、この会社は本当に文化を大事にしてるんだな」と感じました。


バリュー・カルチャーが浸透している企業の特徴

転職活動の段階で、「この会社の文化は強い」と判断できるポイントがあります。

経営陣が一貫したメッセージを発信している

SaaSはトップの思想がそのまま組織文化に反映されやすいです。

社長や事業責任者がどんな言葉を使っているか、Wantedly記事やnoteで必ずチェックしましょう。

1on1文化が浸透している

SaaSのメンバーは学習意欲が高いので、フィードバック環境があるかが重要です。

1on1がない企業は、成長スピードが遅くなりがちです。

組織の透明性が高く、数字に強い

チャーン率、NPS、ARR…

CSが見るべき指標が明確で、

それを “誰でも見られる環境” がある企業は健全です。

逆に評価基準がブラックボックスだと、早期離職につながりやすい。


マネージャーが“現場を理解しているか”で働きやすさは変わる

文化と同じくらい重要なのが マネージャーの質 です。

どれだけ制度が整っていても、直属の上司がCSの仕事を理解していなければ、働きづらさは一気に増します。

特に見るべきは次の3つ。

プレイヤー経験があるか?

現場の苦労を理解している上司ほど、適切な目標設定や支援ができます。

データベースで判断するか?

SaaSは感覚ではなく数字で改善する世界。

「あなたのCSはなんとなく良いよね」

という評価をする上司だと、成長の軸がぶれてしまいます。

1on1の質が高いか?

目標管理・メンタリング・改善提案など、

マネージャーがどこまでメンバーに伴走しているのかが重要です。

私自身、転職先のマネージャーが元CSで、

顧客対応の苦労を理解しつつ、改善ポイントを明確に示してくれるので、

とても成長しやすい環境だと感じています。


オープンワーク・Wantedlyのデータで見るポイント

外から企業文化を判断するには、口コミサイトも活用したほうが良いです。

OpenWork(オープンワーク)

  • 「風通しの良さ」

  • 「社員の士気」

  • 「人事評価の適正感」

    などのスコアで文化の強さがある程度見えます。

特に “20代の成長環境” の項目は、SaaS企業を見るときにおすすめです。

引用:OpenWork 「企業クチコミランキング」

https://www.openwork.jp/ranking

Wantedly

採用ページでは、

バリュー紹介、社員インタビュー、社長のnoteリンク などがまとめられています。

とくに

「なぜこの事業をやっているのか?」

「どんな未来をつくりたいのか?」

というメッセージは文化そのもの。

ここで違和感がある企業は、入社後にズレが出やすいです。


年収・福利厚生】で選ぶ

年収

SaaS業界は「成長産業=年収が高い」というイメージを持たれがちですが、実際には 会社のフェーズ・扱うプロダクト・職種・外資か日系か などで年収レンジが大きく変わります。

転職者にとっては気になるポイントなので、ここでは現実的な数字とともに整理していきます。


SaaS業界の年収相場

SaaS人材の年収は、ここ数年で全体的に上昇しています。

▼ SaaS領域の平均年収(OpenWork調査)

  • フィールドセールス:平均 約550〜750万円

  • カスタマーサクセス:平均 約450〜650万円

  • インサイドセールス(SDR/BDR):平均 約400〜550万円

    引用元:OpenWork「職種別平均年収レポート(2024)」

また、外資系SaaSはさらに高く、

  • CS:700〜1,200万円

  • セールス:1,000万円〜2,000万円

    も珍しくありません。

ただしこれは「外資+高単価プロダクト+成熟企業」での話で、

日系SaaSの平均は現実的な範囲(450〜650万円)に収まることが多いです。


CSと営業で年収はどう違う?

SaaS業界でよく勘違いされるのが、

「営業が一番年収が高いのでは?」という点。

実際には企業・フェーズにより大きく異なります。

営業(フィールドセールス)

  • 新規契約を取る役割のためインセンティブがつきやすい

  • 案件単価が高い企業ほど年収レンジも高い

  • 外資は1,000万円超えが普通

カスタマーサクセス(CS)

  • 解約率(チャーン)と売上継続に直結する重要職種のため、近年は評価が上昇

  • 日系でも600〜750万円が狙える領域

  • 外資では営業と同等のケースも増えてきている

あなたも現場で感じていると思いますが、

最近は「新規獲得より既存維持」のほうが重要という流れが強いため、

CSの重要度=評価=年収も上昇傾向にあります。


フルリモート・フレックスなどの働き方の差

SaaS企業は働き方の自由度が高いイメージが強いですが、

実際は企業によってかなり差があります。

▼ よくある働き方の制度

  • フルリモート

  • 週2〜3出社のハイブリッド型

  • フレックス(コアタイムあり/なし)

あなたの現職のように、

「リモート&フレックスで無理なく働ける」「残業20〜30hで収まる」

という企業も多いですが、一方で…

  • 成長初期のスタートアップ

  • プロダクトがまだ整っていない企業

  • セールス・CSが分業されていない企業

こういった会社は残業が多くなったり、出社比率が高かったりするため、

働き方の差は転職前にしっかり確認すべきポイントです。


実際に私が年収交渉で気をつけたこと

私は前職(広告営業)より年収アップを求めてSaaSへ転職しましたが、

年収交渉で大切だと感じたポイントは以下のとおりです。

1. 自分が貢献できる役割を明確に言語化する

SaaS企業は「即戦力」ではなく「再現性のある強み」を重視する傾向があります。

私は、

『営業として培った課題ヒアリング力と顧客折衝力は、オンボーディングやアダプションで活かせます』

というふうに、CSとして転用できる経験を具体的に伝えました。


2. 市場相場を把握しておく

OpenWork・doda・求人票を見て、

「この職種の年収帯は◯◯〜◯◯万円」という基準を持っておくと交渉しやすいです。


3. “希望年収”ではなく“合理的に達成できる根拠”を示す

単に「この年収が希望です」よりも、

『私の市場価値と経験から、このレンジが適切と考えています』

という言い方の方が企業は納得してくれます。


あなたも経験があると思いますが、SaaS企業の採用は「対等な会話」が基本なので、

情報を集め、キャリアの軸を持つほど、満足いくオファーに近づきます。


まとめ:企業選びの精度が、転職後の満足度を決める

IT

SaaS業界はここ数年で急成長し、企業数も職種も働き方も一気に広がりました。

だからこそ、“SaaS企業はどこも同じではない” という前提を強く意識しておくことが大切です。

同じ「SaaS企業」でも、

  • プロダクトの質

  • 組織のフェーズ

  • CSの分業体制

  • KPIの整備状況

  • マネジメントの質

  • 企業文化

    などが違えば、働き方も難易度も得られる成長も大きく変わります。

私自身、前職からSaaS業界へ転職するとき、かなり慎重に企業選びをしました。

というのも、選んだ企業によって“転職後の景色”が本当に変わることを肌で感じていたからです。

プロダクトの強さ、組織体制の整備、マネジメントの質、文化との相性。

どれかひとつが欠けていたら、いまの満足度は得られていなかったと思います。


■ SaaS企業は“企業によって別物”

たとえば、

  • CSが営業寄りなのか、伴走寄りなのか

  • プロダクトが強いのか、改善が追いついていないのか

  • 組織が泥臭いのか、オペレーションが整理されているのか

  • マネージャーが現場を理解しているのか、していないのか

  • 文化がオープンか、閉じているか

これだけで、あなたの働き方や評価、成長スピードは大きく変わります。

だからこそ、企業選びは「転職活動で一番時間をかけるべきポイント」 と断言できます。


■ 丁寧に情報を集めて、あなたにとって最適な企業を見極めよう

この記事で紹介したように、

  • プロダクト

  • 組織フェーズ

  • CS組織の成熟度

  • マネジメント

  • 年収・働き方

    など、多面的に企業を見ることで失敗を大きく減らせます。

特にSaaSは変化が激しい業界なので、社員の声や組織の透明性 はかなり重要な判断材料になります。

オープンワークやWantedlyの口コミ、IR資料、公式ブログなどは必ずチェックしておくことをおすすめします。


■ 迷ったら、転職エージェントを活用するのも選択肢

SaaS業界は情報が多く、ひとりで判断するには難しい場面も多いです。

プロダクトの強さや組織の課題などは、外から見ただけではわからないことも多く、

エージェントが持っている“内部情報”が役立つケースもあります。

「自分に合う会社がどこかわからない」

「企業選びで失敗したくない」

そんな気持ちが少しでもあるなら、早めに相談しておくと選択肢が広がります。


転職は人生の大事なターニングポイント。

だからこそ、焦らずに、丁寧に。

あなたのキャリアがより豊かになるよう、この記事が少しでも参考になれば嬉しいです。

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さくお
CS転職アドバイザー
✔︎ 未経験→IT企業のCS職へ転職成功
✔︎ 月70h→20hに残業削減/時間単価1.2倍

このブログでは、僕自身の経験をもとに、
「未経験からCS職に転職したい人」や
「もっと自分らしく働きたい人」に向けて、
キャリアのヒントやリアルな転職ノウハウやをお届けしています。

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